股の痛みでお困りの方へ
■股関節の痛みは“場所”によって原因がまったく違います
股関節の痛みは、すべて同じではありません。
どこが痛むかによって原因が変わり、治療方法も大きく変わります。
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前側(鼠径部)の痛み
→ 変形性股関節症、FAI(インピンジメント)、腸腰筋の炎症 など -
横の痛み
→ 中殿筋の炎症、大転子滑液包炎 など -
後ろの痛み
→ 梨状筋症候群、腰椎由来の痛み など
当院では、まず どの部位が痛いのか、どの動作で痛むのか を丁寧に確認し、
股関節自体の問題か、筋肉・骨盤・腰の問題かを正確に診断します。
■当院に多い症状(このような方が来院されます)
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歩き始めに股の付け根が痛い
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長く歩くと鼠径部が痛む
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靴下を履く動作でつまる
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寝返りがつらい
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階段の上り下りで痛みが出る
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立ち上がる時に股関節が痛む
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スポーツ中の前側・横の痛みが取れない
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他院で注射やリハを受けても改善しなかった
症状の出る場所・タイミングで原因を明確にできます。
■股関節の痛みの主な原因
① 変形性股関節症
中高年の女性に多く、隙間が狭くなり鼠径部の痛みが出ます。
進行度に応じて負荷調整・リハビリを行います。
② 股関節インピンジメント(FAI)
若年〜中年に多い疾患。
曲げたり内側にひねると“つまる痛み”が特徴です。
③ 中殿筋・小殿筋の炎症
股関節の横がズキッと痛むタイプ。
歩行時の体重移動のクセが原因で起きます。
④ 大転子滑液包炎
横向きで寝られない・押すと痛い場合に多い炎症。
⑤ 腸腰筋・大腿四頭筋・内転筋などの筋膜性疼痛
座りすぎ/運動不足/反り腰で起きやすい痛み。
⑥ 腰椎からの関連痛(腰椎症・椎間板)
股関節と思っていたが、実は腰が原因ということもあります。
■なぜ改善しないのか(他院で多い例)
股関節痛は、原因に合わせた治療が必須ですが、
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湿布だけ
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マッサージだけ
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電気治療だけ
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ストレッチだけ
では根本改善しません。
特に、
股関節の痛みは“股関節だけ”を診ていても治らない のが特徴です。
股関節・骨盤・体幹・太もも・お尻が
連動して動いて初めて改善します。
■当院での検査・診察
●医師による診察
痛みの出る動き、股関節の可動域、筋肉の硬さ、骨盤の動きを確認します。
●X線(レントゲン)
変形の有無・骨の形・関節の隙間を評価。
●エコー(超音波)
滑液包・腱・筋肉・腸腰筋の炎症を精密に確認できます。
医師が原因を特定した上で、必要な治療・リハビリテーションの内容を決定します。
■治療方針(当院の特徴)
① 痛みの原因に合わせた治療
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滑液包炎 → 安静+炎症治療
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FAI → 動きの改善・負荷調整
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中殿筋炎 → ピンポイントの運動療法
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筋膜性 → 体幹+股関節の協調運動
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変形 → 症状に応じたリハ+生活指導
② 理学療法士(PT)による運動療法
股関節痛はリハビリテーションで改善する余地が非常に大きく、
当院では医師の診断に基づき、PTが個別に運動指導を行います。
③ 自主トレーニング(PTが指導)
股関節痛は“やり方を間違えると悪化する運動”が多いため、
自主トレは必ず PTが評価 → 正しいフォームを指導 → 自宅で継続 の流れを採用しています。
■受診のタイミング
次のような状態は、早めの受診をおすすめします:
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2週間以上痛みが続く
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毎回の動作で同じ場所に痛みが出る
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股関節が“つまる”“ひっかかる”
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寝返り・靴下の着脱がつらい
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歩く距離が短くなった
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スポーツ復帰できない
股関節痛は、放置すると慢性化しやすい部位です。
早期に原因を特定し、正しい治療を行うことで改善が早まります。
■まとめ
股関節の痛みは
原因の特定 → 適切な治療 → PTによる運動療法 → 自主トレ
の4つが揃って初めて改善します。
他院で良くならなかった方、
長期間の痛みでお困りの方も、一度ご相談ください。

