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手関節・手指のストレッチ、手指のトレーニング

 

◎実施前に注意すべきポイントを3つあげます。

1. 自主トレーニングは、実際に理学療法士と一緒にリハビリテーションを実施していく中で、動作を確認することをお勧めします。
2. 反動をつけてやらないでください。
3. 動作で痛みが出る場合は、やめてください。

手関節・手指のストレッチ

①手の伸筋群ストレッチ

  1. 肘を伸ばす。
  2. 手をグーの状態にする。
  3. 反対側の手で身体側に引っ張る。
  4. できば20秒間以上維持して、1日で数回繰り返す。

解剖図予定)

 

②手の屈筋群のストレッチ

  1. 肘を伸ばす。
  2. 手をパーの状態にして、手の平を体から遠い向きにする。
  3. 反対側の手で身体側に引っ張る。
  4. できれば20秒間以上維持して、1日で数回繰り返す。

解剖図予定)

③手指のストレッチ 

  1. テーブルに指先を身体の方に向けて手の平をつける。
  2. 反対側の手で、ゆっくりと各指を反らす。(写真は中指)
  3. 各指で出来れば20秒間以上維持して、1日で数回繰り返す。

 

前腕の手指、手関節を屈筋させる筋肉のストレッチも兼ねていますので、指先を体の方に向けることは非常に大事です。

解剖図予定)

手指のトレーニング

①手のSix-Packエクササイズ  

参考文献)Green's Operative Hand Surgery  pp.645-710,2005


手や指の内在筋(手の中にある小さな筋肉)を鍛えることで、手全体の機能を向上させ疲労感を軽減するエクササイズです。特に、握力や器用さを向上させるのに効果的です。1~6の「手の形」へ動かします。各エクササイズを5~10回繰り返す。


1. 矢印
手首と指の関節をまっすぐ伸ばす。5秒間キープし、ゆっくりリラックス。

 

2. テーブル(アーチ強化:後述)
1の状態から指の付け根の関節(MP関節)のみを曲げる。

 

3. かぎ
親指以外の4本の指の付け根の関節(MP関節)を伸ばし、指の関節(PIP・DIP関節)を曲げる。

 

4. 握り
指を強く握り5秒間保持し、ゆっくり戻す。

 

5. 指の内転・外転
5本の指を伸ばしたまま、指を出来るだけ開いて、閉じる。

 

6. Oポジション
親指の指先をそれぞれ示指(人差し指)、中指、環指(くすり指)、小指の指先と合わせて、「O」を作ります。各「O」を作った状態で2~3秒キープする。すべての指で行い戻る。(注)「O」の後、指をしっかり伸ばす。

 

②中指トレーニング 

手の上記「Six-Packエクササイズ」で動かせない中指を単独で動かすトレーニングです。


白石らは(※)中指を含めた手の内在筋を鍛えることは、手指機能の根幹を支える「手の横アーチ」が強化され、手全体の動的安定に関わっていると報告しています。

「手の横アーチ」とは?
手のひらの奥の方(指の付け根付近)にあるアーチ状の構造です。このアーチは、手が物を持ったり動かしたりするときに、とても重要な役割を果たします。


※白石英樹ら:手の遠位 横アーチ(第 2~第 5 中手骨)の制限が手指巧緻動作 に及ぼす影響.日本手外科学会雑誌 2012; 29: 1―5.

 

  1. 手をパーの形にしてテーブルに乗せる。
  2. 中指のみを環指(くすり指)側へ寄せる。
  3. 中指のみを示指(人差し指)側へ寄せる。
  4. 2.3.を繰り返す。最低2分間は繰り返す。

ゆっくりでかまいませんので出来るだけ大きく左右に、中指を動かす際にテーブルから離さないように注意してください。

 

参考文献)我妻 朋美ら:内在筋に着目した中指橈側尺側外転訓練 母指 CM 関節症の手術後療法としての効果と作用機序の検証. 日医大医会誌 2018; 14(3)


 

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