テニス肘(上腕骨外側上顆炎)
テニス肘(上腕骨外側上顆炎)とは
テニス肘は、肘の外側の筋や腱に負担がかかり、炎症や痛みを引き起こす疾患です。手首や肘を酷使する作業やスポーツ(特にテニス)によって発生することが多いですが、日常的な動作でも生じる場合があります。進行すると痛みが慢性化し、物を持つ、握るといった動作が難しくなることがあります。当院では、症状や状態に合わせた保険診療と自費診療を提供しています。
当院の治療方針
患者さんの状態やニーズに応じて、保険診療と自費診療を組み合わせた最適な治療を提供します。
保険診療:基本的な治療
1. リハビリテーション
理学療法士による運動療法を中心に、痛みの緩和や患部の負担軽減を図ります。
- 筋力強化や柔軟性向上を目指した運動療法を実施。
- 日常生活での負担軽減のためのアドバイスも行います。
2. エコーガイド下の施術
エコーを活用し、正確かつ安全に施術を行います。
- ステロイド注射:炎症を抑え、痛みを迅速に軽減。短期間での効果が期待されます。
- ハイドロリリース:筋膜や腱周囲の癒着を剥がし、動きを改善。
- 神経ブロック:痛みの信号を遮断し、症状を緩和。
保険診療の特徴
- 健康保険適用により経済的負担が軽減。
- 保存的治療を中心に継続的なケアを提供。
自費診療:高度な治療オプション
1. PRP療法(多血小板血漿療法)
患者さん自身の血液から抽出したPRPを患部に注入することで、自己治癒力を活性化し、組織修復を促進します。
- 効果:慢性的な炎症や腱の修復促進、痛みの軽減。
- 対象:保険診療で改善が見られない方、長期間の症状に悩む方。
2. 動注療法(もやもや血管への治療)
エコーガイドを用いて動脈から患部に直接薬剤(高濃度分子)を届ける治療です。
- 効果:慢性化した炎症を抑え、痛みを改善。
- 対象:もやもや血管(病的な新生血管)が原因と考えられる場合に適用。
3. プロロセラピー
増殖療法とも呼ばれ、高濃度ブドウ糖を用いて腱や靭帯を刺激し、修復を促します。
- 効果:組織の回復を促し、強化します。
- 対象:腱や靭帯の慢性損傷、繰り返す痛みに悩む方。
自費診療の特徴
- 保存療法で効果が不十分な場合でも対応可能。
- 高度な治療法で早期改善を目指すことができます。
治療選択肢の比較
項目 | 保険診療 | 自費診療 |
---|---|---|
治療内容 | リハビリ、ステロイド注入、ハイドロリリース、神経ブロック | PRP療法、動注療法、プロロセラピー |
対象 | 軽症から中等度 | 中等度から重症、長期の症状に悩む方 |
期待される効果 | 炎症抑制、痛みの軽減、負担軽減 | 組織修復、慢性炎症の改善、強化 |
費用負担 | 健康保険適用で経済的 | 自費診療で費用が発生 |
治療頻度 | 定期的な治療が必要 | 比較的少ない回数での効果が期待 |
テニス肘でお悩みの方へ
肘の痛みや日常生活での不便を感じている方は、ぜひ当院にご相談ください。保険診療と自費診療を組み合わせた最適な治療で、患者さんの生活をサポートいたします。